不登校・引きこもり専門相談
2018年8月3日 家族会特別例会案内
2018.08.13
くらサポ
MC:今日は、守口市の「ひきこもり・不登校など子どものことを心配する家族の会」が8月3日に開催される「ひきこもり支援での医療連携を考える特別例会」についてお話をうかがいます。くらしサポートセンター守口の西田主任においでいただいています。
西田:こんにちは、よろしくお願いします。
MC:くらしサポートセンター守口がひきこもりや不登校の方の支援もされているというふうには思っていなかったんですが。
西田:はい、私どもは生活上の困りごとのある方の相談支援活動をしているのですが、ひきこもりの方の状況がもしずっと変わらなければ、それはもう、生活困窮の状態になりますので、そうならないうちに支援していくことが必要という意味で、支援対象にしているんです。
MC:そうだったんですね。実際に、ひきこもりや不登校の方のご利用があるわけですね?
西田:はい、一定期間、社会とのつながりを絶っていたけれども、親御さんを通じてくらしサポートセンター守口のことを知って、初回は親御さんと一緒においでになるケースがあります。その場合はくらしサポートセンター守口で社会参加の準備をする活動をしていただいたり、他の制度のご利用につないだりしています。
MC:ああ、そういう場所があるというのは親御さんにとっても本人にとっても安心ですね。
西田:まだまだ力不足ではありますが、家族への支援とご本人への支援を両輪でやっていきたいと考えています。
MC:家族支援と本人への支援ですか。
西田:はい、登校拒否が解決しないで、そのままひきこもり状態が続いている方や、何らかの要因で仕事を続けることができなくなって家庭に居続けいている方、あるいは事故や入院、失業などをきっかけに休み初めてそのままひきこもり状態が続いている方など、ひきこもりは、何らかの生活上の躓きがきっかけになっているんですね。
MC:ひきこもりのきっかけに生活上の躓きがある...
西田:はい、言い換えれば、学校や職場の生活の中であれこれ精一杯頑張ってきたものの、何らかの要因によって、しんどさや生きづらさが極限になって、自分を守る手段としてその場から退避した、と考えています。でももちろん本人はそんなに整理して伝えることはできないし、家族もオロオロして。叱責してみたり説教してみたり、ただ放任することになってしまったり。
MC:だから家族への支援が必要だと...
西田:そうですね、3年前、くらしサポートセンター守口の開設当初は、ご家族を視野に入れられるほど余裕がなく、申し訳ない対応になってしまったケースもあったかもしれませんが、2017年3月から半年間「ひきこもり・不登校など子どものことを心配する家族のためのセミナー」を開催したのが転機になっています。そのセミナー終了後も、ご家族が集まって語り合える場を継続しようとスタートしたのが「家族の会」です。
MC:それはどのような集まりなのでしょうか。
西田:毎月第1金曜日の午後2時から、市役所の地下にある中央コミュニティセンターをお借りしまして、5人から10人ほどの方にご参加いただいています。
MC:何か話し合いをされているということですか。
西田:話し合いというより、傾聴しあう、といいますか。
MC:傾聴ですか。
西田:はい、聞いているようでいて意識が他にあったり、さらさらっと聞き流すような聞き方とは違って、話している人の言葉や気持ちにしっかり耳を傾けて聞くような態度のことを傾聴と言うんですけれど、みなさん自然とそれぞれの方の状況や思いに対して傾聴しあっている感覚なんです。
MC:話し合っているというより聞きあっていると
西田:はい、通常の例会は特にテーマがあるわけではなくて、話したい人が話したいことを話せばよくて、話したくないとか、まだ話せないとか、話すことがないとか、いう感じなら話さなくても、ただ居て、聞いているだけでもいいんです。
参加者にはいろいろな状態の方、葛藤の最中の方や、仮の落ち着きが見られる方、立ち上がりの状態に入られた方など、いろいろな方がおられるので、その経験を聞くだけでも、我が家のこの先が感じられたり、接し方のヒントが得られたり参考になるようです。
MC:ほう、そうした通常の例会と特別例会ではまた趣が変わるわけですね。
西田:はい、毎回参加者にアンケートをとってどんなことをしたいかお尋ねしているんですが、不登校やひきこもりの経験者をお招きしたり、みんなで大笑いできる大喜利をしたり、テーマを設けて講演会をしたり、今年度は多彩な取り組みを予定しているんです。
MC:では今回8月3日の「ひきこもり支援での医療連携を考える」というテーマもご家族のニーズがあって設定されたということなのですね。
西田:はい、もうこれは家族セミナーの頃からの大きな関心事のひとつでして、家族の方にとっても当事者本人にとっても、医療受診や医療連携は考え方や判断が分かれて悩むところなんですね。
MC:講演されるNPO法人クラウドナインの理事長・小林將元さんはどのような方ですか。
西田:はい、数年来、大阪府のひきこもりサポーター養成研修の講師をされていまして、ひきこもりの方の支援経験が豊富な方で、医療連携の実績からのお考えを聞かせてもらう予定です。
MC:支援には医療連携が必要だというお話なんでしょうか?
西田:いえ、そう決めつけているのではないんです。ひきこもりは「半年以上、就労も就学もせず、家庭以外の交遊をせずに、おおむね家庭で生活している状態」と、厚生労働省で定義していまして、生活上の状態、ひきこもっている状態なんで、単一の疾患とか障害ではないわけです。医療連携が必要な場合も必要でない場合もあるでしょうし、それをどう判断するだったり、あるべき連携というのはどのような姿なのかを探りたいということです。その意味では7月号の広報もりぐち18ページの記事を修正したいのです。「ひきこもり支援に医療連携を」をという見出しになっていますが、それは誤解を与える表現で、本文中にあるように「ひきこもり支援の中での医療機関との連携について学び、考える」というふうにご理解いただきたいですね。
MC:なるほど。では最後にメッセージをどうぞ。
西田:はい、ひきこもりや不登校の子どもを心配する家族で、本人にどう接したらいいか迷ったり、悩んだりしない方はいないんです。家族がひきこもりや不登校をどうとらえていて、本人にどんなまなざしを向けているか、どんな声掛けをするか、あるいはしないか、ということが本人に与える影響もまたありますので、両親や祖父母の考えが異なって態度がちぐはぐだったりすると本人は混乱を深めることもあるようです。家族は当事者本人の最大の資源になれるけれど、本人を苦しめる適切でない接し方になってしまうこともあるのが実際です。そんな中で家族の会は、多様な考え方や多様な支援のありようを伝えあって、ご家族と当事者本人の課題解決に役立てるよう、毎月第1金曜日に例会を開催しています。今年度は8月3日のほか、10月5日と12月7日にも特別例会を開催予定で、今後も順次、広報でお知らせしますので、ぜひ注目してください。
MC:はい、では8月3日午後2時から守口市役所地下1階の中央コミュニティセンター会議室1で開催される「ひきこもり支援での医療連携を考える」特別例会に参加をご希望の方はフリーダイヤル0800-200-8011にお申込ください。
西田:定員30人程度のこじんまりとした会で、定員に満たない場合は申込が無くても入場いただけますが、フリーダイヤルでお申込みいただくと確実です。家族の方、当事者の方、支援者の方のご来場をお待ちしています。ありがとうございました。
テーマ | ひきこもり・不登校など子どものことを心配する家族の会 |
---|---|
日程 | 2018年8月3日 |
時間 | 午後2時から |
講師 | ゲスト:NPO法人クラウドナイン 理事長・小林將元さん |
会場 | 守口市役所 地下1階 |
お問合せ先 | 特別例会に参加をご希望の方は |